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  4. 再発・転移について
  5. 再発・転移の治療について

再発時の治療は、局所再発か遠隔転移かにより異なります。

局所再発の治療

局所再発の治療

乳房温存手術で残した乳房内のみの再発の場合は、基本的には乳房全切除術を行い、治癒(がんを治すこと)を目指します。特定の条件を満たしている場合は、再温存手術も可能となる場合があります。乳房全切除術後の胸壁周辺のみの再発の場合は、手術によりがんを取り除き、以前に放射線療法を受けていないかたは、放射線療法を行い、治癒を目指します。いずれの場合も、同時に全身に転移している可能性がありますので、遠隔転移の検査とあわせて治療方針を決定します。そして、遠隔転移がある場合には、薬物療法(遠隔転移の治療)を優先して治療方針を決定します。

遠隔転移の治療

遠隔転移の治療

遠隔転移した乳がんの場合は、全身に広がったすべてのがん細胞を根絶することは困難なため、薬物療法を行い、がんの進行を抑え、症状を和らげながら生活の質(QOL)を保つための治療を行います。
ホルモン受容体陽性乳がんの遠隔転移に対する薬物療法は、患者さんの状態(閉経状態など)や術後薬物療法で使用した薬剤の種類、再発した時期などを考慮し、薬剤を決定します。基本的には、ホルモン療法、あるいはホルモン療法剤と分子標的薬の併用療法が行われ、がんの性質や状態によっては抗がん剤が使用される場合もあります。
また、QOLを保つため、転移部位の痛みなどの症状にあわせた薬物療法や放射線療法などを行う場合もあります。